清算価値とは
清算価値とは、債務者が保有している財産のうち、債務者が破産した場合に債権者に分配される資産総額に相当する金額のことです。
砕いて説明すると、債務者が保有している財産の総額から、一定の【減額・控除】をした残りの金額になります。
清算価値の算出方法
債務者が保有している財産を
【一定のルール】
のもとに積算して算出します。
債務者が保有する財産には、現金、預貯金、退職金、保険、動産(自動車、貴金属)、不動産など様々あります。
これらの財産を順次加算していくのですが、その金額を単純に足すのではなく、【一定のルール】に従って、【減額・控除】していきますので、単純な資産総額よりも清算価値の方が少なくなります。
そこでこの【一定のルール】すなわち、何についてどう【減額・控除】するのかを理解することが重要になりますが、裁判所によって微妙な違いがあります。したがって、ご自分で判断せずに弁護士に相談されることをおすすめします。
ここでは、さいたま地方裁判所越谷支部で採用されているルールについて説明していきます。
現金、預貯金、貸付金(回収見込額)、退職金(支給額の8分の1)、保険解約返戻金、自動車(時価)の合計額から99万円を控除した残額に、貴金属等高価品(20万円以上のもの)、不動産(抵当債務を控除した残額)の額を加算したものが清算価値となります。
具体的なステップは、
各財産の評価金額を「財産目録シート」に順次記入します。記入した評価金額を「清算価値算出シート」に順次転記します。その際、控除額を99万円まで記入し、その控除後の総額が『清算価値』になります。